
あんじんのブログ
2020年12月20日師走に入りました
今年は色んな事があり、長かったような 短かったような年です。
人間っていう生き物は迷い、悩み、後悔して そしてドツボにハマってさあ!大変!って時もあります。一緒に暮らしているてんてんやナイオビを見ていると羨ましく思うときがあります。
「こんな風にただ、生きる事に前向きでいられたら」と思いますが、悲しいかな私は人間なので、また同じように迷い、悩み、後悔を繰り返しながら日々を過ごしています。
何度も言いますが、私は未だかつて順風満帆な人生を過ごした記憶がありません。
繰り返す試練、神様に試されているのか?と思うような人生の分岐点。
今の仕事が私の天職と確信出来までに20年は使ったように思います。
その一つの分岐点にもなった【ブッチ】という犬の話を聴いて下さい。
彼とは22年程前に出会いました。
彼は、アメリカン・エスキモーという犬種で 日本では馴染みが少ない犬種でした。
彼のオーナーは、アメリカ人の旦那さんがいる綺麗な日本人女性でした。
彼と彼のオーナーである彼女、睦さんは私が勤めるペットショップに毎日のように来て下さいました。
私はその当時、ペットショップの形態に疑問を持ち始めた時で 毎日お金欲しさに生体販売を続けていました。
毎日毎日、生体がいるブースに近づくと突然頭が痛くなり だからと云って私が休むと生き物にゴハンを上げる人、排泄物を取ってくれる人がいなくなるので、休もうという気もさらさらないので 日々その偏頭痛を押し殺しながら 通っていました。
ある日、睦さんが私の苦悩を知ってか知らずか お家の遊びに来ないか?と声を掛けてくれました。
お客様のお家に遊びに行くのは、当時私の中ではタブーとしていたのですが、私は藁をも掴む気持ちで考えることもせず「行きます」と返事をしました。
遊びに行きたかった理由の一つは迷っていた事があります。
このままで良いのか?私はここに居ていいのか?私のやりたかった仕事はこれなのか?これが本当の自分なのか?
訪問したその日、睦さんはお茶を入れ替えてくれて、「うん、うん」と相槌を打ってくただけで 私が号泣しながら溜めていた感情をただただ 睦さんに爆発させただけになり、私は2時間くらい泣き続けていたように思います。
「こんな酷い毎日を送る為に私は毎日、犬の勉強をして来たんじゃない!もう止めたい!!」
…言ってしまった…。最後の一言を言った時 何もかもどうにでもなれ!と思い、あー!止めてやる!生き物の仕事の為にやって来た事全部止めてやる!と関を切ったように ただただ、泣いていました。
「ねえ!ペットシッターやってみない?!良いわ!きっと楽しいわよ♫ねえねえ、やってみて!(笑)」
ずっと私の話を聴いてくれていた睦さんが、急にハイ・トーンで楽し気に、笑いながら饒舌に話始めました。
…てか、私の話、聞いてくれてましたか?なんでそんなに楽しそうなんや?
今思えば 号泣して目が真っ赤っか!の私にそんな陽気に生き物の仕事をよ~勧めたな?と思わなくもないですが、その時の事を全く覚えていない睦さんを今更攻めようもないので、仕方ないです。(笑)
その時、睦さんは 旦那さんの日本でのお仕事も終わり そろそろ帰国の準備をしなければならない時期だったと思います。
これからブッチのアメリカへの入国手続きの為 陸運局での検査や引っ越し準備で忙しくなるので その間ブッチの面倒を見て欲しいというのが私のペットシッター最初の仕事だったと思います。
私はペットショップのカキ入れ時である8月末まででと退社を決め、睦さんにペットシッターとはいかなるものか?を教えて貰いました。
アメリカでは特に、都会ロサンゼルス・サンフランシスコ・ニューヨークと云った都心部はドッグシッター、ペットシッター、ドッグウォーカーという人がいて ペットと暮らす人々の中ではとてもポピュラーな仕事だと聞きました。
私は私で、昨日まで【地獄絵図】と思っていた毎日が、急に180度引っくり返り まだ見ぬ私の可愛いクライアントたちに夢を馳せていました(笑)
あれから22年が経ちました。
今年の11月16日でペットシッターあんじんママが誕生して22年です。
あの時、睦さんが【ペットシッター】というものを教えてくれなかったら?私はペットを諦めていたのかな?と思います。
もっと言うと、あのペットショップにうちの店長が呼んでくれてなかったら睦さんとは出会えてなかった訳ですし。
もっともっと言うと、子供の時に私に色々な事を教えてくれた愛犬や愛猫、インコや鶏がいなかったらペットショップや繁殖場に行ってなかったんじゃないかな?と思う五十路です(笑)
人生って何がどう転ぶかわからないです。
もちろん、ペットシッターを始めて何年もの間、コンスタントにお客様がなかったので これまた順風満帆とは程遠い船出になった訳で…(笑)
でも、きっと自分がやりたい事、好きな事、魂が揺さぶられる仕事ってのがあると信じているのですよ(笑)
今のこのコロナ渦も、自分が思う方向に 犬や猫たちのように前向きに考える事で、きっと良い方向に流れてくれると信じています。
2020年、コロナの渦の中で大切な方に会えなかった方 思うように行動出来なかった方 たくさんいらっしゃったと思います。
でも、西洋医学の底はこんなもんじゃないはずです。きっと、明るい光が照らす日が来ると信じています。
いつ、この渦が沈静化するかはわかりませんが、私自身はもうちょっと 気持ちをラクにして その渦がどんな風に穏やかな渦になるかを見てみたいと思います。
最後になりましたが、今年2020年も大変お世話になりました。
本年度最終日は 12月29日㈫です。
12月30日㈬~2021年1月3日㈰までが お正月休みとさせて頂きますが、
2021年1月4日㈪から また通常営業とさせて頂きます。
皆さま、くれぐれも渦に巻き込まれる事なく、素晴らしい素敵な新年をお迎え下さいませ。
良いお年をお迎えになりますように…。